クロスカブのマフラーのカーボン除去(前編)

今や走行距離26000kmに達しそうな我がクロスカブですが、今まで一回も行っていないメンテの一つとして、「マフラー内に付いてしまっているであろうカーボンの除去」があります。

色々調査をしたところ、やっぱりというか当たり前なのですが、わざわざマフラーを外す必要があり、外した後にマフラーの両端に栓をして洗浄液を注入するのがおおまかな流れのようです。

洗浄液として使うものですが、ネットではパイプフィニッシュが良いとか書かれてることが多いのですが、これが本当にマフラー洗浄の最適解かと問われれば疑問が残るように思います。

というのも、パイプフィニッシュの主成分(1)である次亜塩素酸塩は主に殺菌が目的であり、主成分(2)である水酸化ナトリウムはたんぱく質(髪の毛等)を溶かし、ぬめりを取るために用いられていると推察されるのですが、これらは排水溝には絶大な効果を発揮するものの、マフラー内の堆積したカーボンの剥離には直接的には殆ど貢献していないのではないかと思われるからです。



一方で、パイプフィニッシュを使ってカーボンを取り除いている実績も多数見受けられるのですが、その理由として考えられるのは、この手の「排水溝お掃除系水溶液」がアルカリ性水溶液であることから、マフラー内でカーボンを固着させている油脂分に作用し、固着部位によってはカーボンの剥離効果を生み出していることと、界面活性剤が若干ながら剥離に貢献しているためはないかと推察されます。つまり、アルカリ性水溶液+界面活性剤の組み合わせであれば、パイプフィニッシュと同等の効果が得られるのでは無いかと思います。

(追記:こちらに分かりやすく書いてありました。)

一方で、「排水溝お掃除系水溶液」が致命的にマフラー清掃に適していないのは、含んでいる次亜塩素酸塩が腐食を引き起こす点です。このサイトではしっかりその様子が描かれており、これを見る限りでは錆取り剤とセット運用が必要なのではないかと思われます。これさえ無ければ別に「排水溝お掃除系水溶液」でも良いのですが・・・。

ということで前置きが非常に長くなりましたが、マフラー内のカーボン除去を行うために、このジャンルでは不動の地位を築いていると思われるサンエス系(?)の中で一番効果がありそうなものを買ってみました。

工具・整備工具を扱っているストレートで販売されているカーボンリムーバー Yです。

これ、湯で溶かして溶液を準備する必要があるのでめんどくさいのですが、店員さん曰く、一番効果があるそうです。(ストレートの実店舗で聞いてきた。)




ということで早速マフラー内に蓄積しているであろうカーボンの除去作業に取り掛かります。早速マフラーを外そうとしたのですが、これが無茶苦茶苦戦しておりまして、実はまだ外せていません。

どうやら、スイングアームピボットナット↓

とやらを外すらしいのですが、これが例によって鬼トルクで締め付けられているらしく、私の手元の工具ではどうやっても緩めることが出来ませんでした。

なお、この時点で使った工具は安物のスパナ+ハンマーで、ナットをよーーく見ると先日のアクスルナットを締めるためのUナットと全く同じものが使われており、なるほど、正しく機能しているとここまで固い(外れない)ものなんだなと感心すらしておりました。

(しかし実際には単に鬼トルクで締め付けられているだけではない「罠」があったわけですが・・・)

とりあえずこの日(チャレンジ1日目)は工具不足で作業終了。

その後調査を行うと、どうやらメガネレンチがこういう固いナットには最適らしいのですが、19mmとかになるとまあまあ値が張るので、それならとトルクレンチを購入することにしました。ちゃんとしたトルクレンチであればソケットを使って(スパナよりは少なくとも)適切に外せそうですし、何より、他の部分をきっちり締めることが可能となり、先日のような失態を避けることが出来ます。

で、Amazonを調べまくった結果、14mm、17mm、19mmのソケットが付属しており(ソケット別売だとまた出費が嵩む)、かつ、作りがしっかりしており、さらに安価なものがあったのでそれを購入しました。

すぐに届きました。結構デカいです。だがそれがいい。

今度こそ、スイングアームピボットナットとやらを外しにかかります。(この日は小雨が降っていたのですが、作業を決行)

「おおっ!ちゃんと回るぞ!」

しかし、一向にナットが緩んでいく気配がありません。これはひょっとすると・・・

そうです。アクスルシャフト←→ナットの関係と全く同じですこれ。チェーン側というかバイクの逆側にナットがあり、それがクルクル回っておりました。これを固定しながらじゃないと絶対に外れません。




というか以前、こっち側(チェーン側)のナットは単体で外すことが出来た気がした(うろ覚え)んですがなんで逆側からだと外れないのか意味が分かりません・・・。

結局、この日(チャレンジ2日目)は、マフラーを外す作業は取り止めにしました。

そして、こないだみたいなポカをやらかさないように、せっかくトルクレンチを手に入れたことですし、アクスルナットを規定トルクである62N・mで締めて終わりとしました。

後日談:規定トルクで締めるとリアブレーキが鳴くようになりました・・・。結局懲りずにまたややトルクを緩めることに(おいおい)。

トルク=ネジの出てる長さなわけはないのですが、なるほど、これだけ出るんですね。

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