クロスカブのマフラーのカーボン除去(後編)

今日は天気も良かったので昨日の続きを行いました。(チャレンジ3日目)

なにはともあれ、とにかくスイングアームピボットナットを外したいわけですが、チェーン側のナットがクルクル回るので、チェーン側をソケットレンチで固定し、マフラー側はトルクレンチで外しにかかりました。

しかし、全然外れる気配がありません。おかしいなと思って確認してみると・・・





なるほど、スイングアームピボットナットを外すには妙に綺麗なこいつ(ヒールガードというらしい)を先に外し、外した後から出てくるそいつ(ピボットシャフトというらしい)を固定しないといけないようです。

とりあえず、仕組みが分かれば後は外すだけです。ちゃっちゃとヒールガードを外し、今度こそチェーン側をソケットレンチで固定し、マフラー側はトルクレンチで外しにかかり、やっとこさ↓こいつが外れました。ほんと、これ外すためだけに何日かかったんだ・・・。

続けて、カブの底面に潜り込み、エキゾーストパイプジョイントナットとやらを外しにかかります。

なんか、ネットで下調べをしていると逆ネジとの情報もあり、どっちに回すのかよく分からなくなってしまいそうでしたが、「時計回りの逆」つまり普通に緩める方向でした。

マフラーを外すためには、「アレが邪魔・コレが邪魔なんで先に外しておく」と紹介されていることも多いのですが、とにかくサボりたい私としてはそのまま何も外さずにマフラーだけを抜くことにしました。これも「パズルのように」とか書かれてることも多いのですが、普通にゴソゴソやれば取れてくれました。無理な力も不要、車体にぶつけることもなくスムーズに。

ということでやっと取れました。長かった・・・(笑)

早速、カーボンの付着具合をチェックします。「うぉっ!かなり堆積してるやないかっ!」と思ったのですが、堆積して厚みが増してるわけではなく、金属部分がこういう作りになっているようです。

100均の真鍮ブラシで軽くコスってみるとアッサリ取れました。廃棄の出口(マフラーからすると排気が入ってくる方)付近でこの程度ならマフラー内部はそんなにめちゃくちゃ堆積しているわけでは無いのかも知れません。

マフラーが取り付けられていた部分もチラっと見てみます。(ここの名称、結局分かりませんでした)

カーボンの状況を確認したかったのですがなんか弱弱しいバネみたいな部品(エキゾーストマフラーガスケットというらしい)がぷらん、としてていじるのが怖かったのであまり触らないことにしました。

さて、ようやくカーボンリムーバーの出番です。




クロスカブのマフラーにどれだけ入れたら良いのか全く情報が無かったため、とりあえず1Lのお湯に溶かすことにしました。10%とのことですが100gを入れることにしました。100g/(1000+100)=9.1%なので、ちょっと薄めですがまあ初回なのでこれでいいと思います。

軽金属に使うなと書かれてたにも関わらず、オイル交換の時に使う100均の鍋を使って、水溶液を作ってしまいました。そういえば、Amazonのレビュー(1件しかない)で、高温だと効果が凄いと書いてあったので、とりあえず沸騰させましたが、そこまで温めなくても良かったかも知れません。多分80度くらいがよさげ。

マフラーの排気側の穴の方が小さいので、溶液を入れるのに適しているのはマフラーから見て吸気側です。

よって、排気側の穴をビニール袋とゴツい輪ゴムを使って塞ぎました。

いよいよ溶液を入れようとしたのですが、マフラーの穴が小さいため、上手く入りそうにありません。(じょうごを買っておけば良かった。)

とりあえず、ペットボトルを切ったものが偶然あったのでそれを使って入れました。

あとは今使った穴を、排気側と同じようにビニール袋とゴツい輪ゴムを使って塞ぐだけだったのですが・・・

なんか漏れてるわけです。

マフラーをよーく見ると

マフラーから見て吸気側を上部に向けた場合の裏側に穴が開いており、そこから若干ながら溶液が漏れてしまっているのでした。ただ、漏れた量を考慮しても、とりあえず1Lの溶液でちょうど良かったみたいです。

ここで一回あたりのコスト計算ですが、このカーボンリムーバーは1kg入って1600円くらいです。

つまり、1回あたり160円です。パイプフィニッシュ(800g)はAmazonで358円。カーボンリムーバーは水(お湯)に溶かさないといけないのでややめんどくさいですが、サビのリスクがなくてしかも安い気がします。

さてこの小さい穴から漏れないようにマフラーを上に向け、溶液が隅々まで行き渡るようにマフラーを揺らして、暫し待ち時間としたのですが、この間、暇を見つけてはユッサユッサしたのですが、それが良くなかった。

この溶剤、潤滑剤的な効果があるため、排気側のビニール袋が滑って外れてしまい、事実上10分もしないうちに溶剤が漏れてしまいました・・・。

慌ててバケツに出したのですが、ここは予想通り真っ黒な液体と、固形状のカーボンが確認出来ました。やっぱり相当汚れてたんですね。

水道水を注入して、再びマフラー内から汚れを輩出します。2回目も真っ黒でした。ただこれ、黒いからと言って元々カーボンがどれくらいコビりついていたかは分かり難い気がします。書道で墨汁を墨から作りますが、少量の墨で真っ黒の液体が出来ますから。






どこから入ったのか知りませんが、小石っぽいものも入ってます。この写真はちょっと自動色調補正がおかしくて変な色になってますが、基本的に黒です。

結局、6~7回は洗いました。それにしてもマフラー内の構造は事前に見ていたのですが、水を排出するだけでも相当苦労します。

水ですら出しにくいので、大き目のカーボンの塊なんかはおそらく上手く輩出されていないでしょう。きっちりと60分漬け込んでいれば、リムーバーがカーボンを溶かしてくれて全て液体状になり、きっちり綺麗になっていたのだと思いますが後の祭りです。とりあえず今回はこれでヨシとして、またいつかリトライすることにしました。

マフラーの戻し方は簡単です。外せたのですから当然ですが、なんか戻すときの方が簡単に元の位置に戻りました。あとは適正トルクで締め直すだけです。

指定トルクは底側が27N・m、スイングアームピボットナットが59N・mとのことです。

天日で乾かしたり、いろんな角度に傾けてみましたが、どうやっても出てこない水がマフラー内に残っているようでした。後はエンジンをふかして熱風と勢いで中から水分を出すことに。案の定少し水が出てきました。

最後に、今回使った軽金属の鍋はこのように少し変色しました。特にダメージがあるようには見えません。中性洗剤等で落ちるのか気になるところです。

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